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パラレル・ショコラ【ハイキュー‼】

第2章 可愛いお姉さん



屋上へ出ると、日当たりのいい場所に二人して腰を落ち着けた。
フェンスに上半身をもたれさせて、空を仰ぐ。


「てっちゃん部活どう?」

「ああ、頑張ってる。目標は…」

「全国制覇、だよね?」

「おう」

「今度の試合、また応援行くね」

「よろしく」


梨央ちゃん来てくれるなら、いいとこ見せねぇとな。
そのためには、今日も部活頑張んねぇと。

ってことで。
しっかり充電しときますか。


「じゃあ寝るわ。おやすみー」

「おやすみ」








目を瞑り、そよぐ風と鳥のさえずりをBGMにダラリと力を抜く。
意識の向こう側で三時間目の始まりを告げるチャイムの音が聞こえた。


ウトウトと睡魔に身を任せようとしたその時。
突如左腕に重みを感じる。


瞼を開き、視線をそこへやる。
俺の腕に寄り掛かった梨央ちゃんが、スヤスヤと眠っていた。
長い髪から漂うのは、甘いシャンプーの香り。


「プッ…、寝るの早くね?」


思わず吹き出して、寝顔を見つめる。
何とも無防備だ。


「…ったく、可愛いお姉さんだねぇ」


梨央ちゃんの体を受け止めたまま、また瞼を閉じた。

起きた時この体勢に気づいたら、また面白いリアクションすんだろうな。
あー、楽しみ。


鼻を掠める香りをひとつ吸い込んで、俺は今度こそ、眠りへと身を預けていった。




【 end 】


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