第39章 大切なもの
智「…もしもし」
不意に大野さんがケータイを耳にあてる
智「今? 翔くんの楽屋にみんなでいる そう わかった スピーカーにする」
耳から離したケータイを スピーカーにすると
聞こえてきたのは
『みんな 聞こえてるか?』
相「松兄!!」
『なんでみんな揃ってんの?』
ニ「長瀬くん」
『ホンマ仲ええな 嵐は』
潤「城島くん」
『嵐は櫻井以外は揃ってるって 当たったな松岡』
智「太一くんも」
仲がいいって
そうやって 揃って電話してくるそっちこそ
仲いいんじゃん
智「んで?」
『お前なぁ(笑) 翔のコメント 今みんなで聞いたからさ』
潤「それでわざわざ?」
『お前らにも迷惑かけっぱなしで謝りもしてなかったしな』
ニ「迷惑なんてかかってません 心配だけです」
『ははっ(笑) ありがとな ニノ』
それぞれが 交互に
こうしてると 今までと何にも変わらないのに
『今回は本当にすまなかった 昨日山口とも電話で話したけど あいつも少し落ち着いたみたいだ お前らにも謝っておいてくれって』
智「本人が直接謝るなら聞く 太一くん達から謝られる覚えは無い」
『グループとしては謝らせてくれたっていいだろ 大野 謝るまでは5人でさせろよ』
智「山口くんいねーじゃん」
大野さんの口調がキツい
ここまできて
俺達にも直接言ってこない山口くんに怒ってる
『あいつはあいつで 今 いろんな事と闘ってる 大目に見てやってくれへんか?』