第4章 懐かしい
智「…しょ くん?」
翔「起きた?ただいま 智くん」
瞼を擦りながら
ソファからゆっくり起き上がる
また 寝癖(笑)
翔「アルバム見たくてうちに来たの?」
智「ん 今日の翔くんのかっこ思い出したらなんとなく見たくなった」
俺の襟元にすっと手を伸ばし
ネクタイを緩めてくれる
智「…スーツが似合う男になったなぁ」
翔「歳が歳だからね」
智「んふふ」
そのまま首筋に抱きついて
智「おいらはスーツ似合わねーもん 歳じゃねぇ 大人の いい男になったよ 翔くん」
翔「あなた好みのいい男になれたのなら嬉しいけど」
智「だいじょぶ なりすぎてる」
翔「なら良かった」
ふぁぁ と大きく伸びをして
ソファから立ち キッチンに向かう
冷蔵庫からミネラルウォーターを取りだして
半分くらいまで一気に飲む
智「今日 さ」
翔「ん?」
智「服くれたじゃん 昔はプレゼントくれるのにもオタオタしててさぁ なんかスマートにそういうこと出来る男になったんだと思ったら昔の翔くんに会いたくなって」
翔「それでアルバム見てたの?」
智「うん 今日の衣装も懐かしかったんだけど やっぱり昔の翔くんのほうが似合ってたなぁって」
翔「昔の俺のがカッコよかった?」
智「ああいう格好はな」
俺の隣に座って アルバムをめくり始める
懐かしそうに
あの頃を思い出すように 優しい瞳で