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俺たちのSong【気象系BL】

第14章 あいしてる



帰ってきてからも
共同スペースに行く気になれなくて
自分の部屋で過ごすからと 智くんにLINEをして
簡易ソファに腰を降ろし
ポータブルTVのスイッチを押す

画面には
礼服を着て 泣きながら記者会見をする
彼女のご主人が映った

『最期に あいしてる と…』

涙を流しながら
懸命に 話をするご主人

最期に ちゃんと伝えたんだね
ご主人 聞こえてたよ 良かったね
ああ でも
子供たち 心配だよね
パパが記者会見してるってことは
他の大人に囲まれて 待ってるだろうに
不安だろうね
側にいてあげたいよね?

最愛のご主人の隣で
一緒に 子供の成長を見たかったろうに
見られると 信じていただろうに

ボタボタと 涙がこぼれ落ちる
拭っても拭っても 止まらなくて

ふわりと 背中に体温を感じる
後ろから 包み込むように
優しく そっと 抱き締められる

智「やっぱ泣いてた…」
翔「…」
智「ひとりで泣くなよ おいらも一緒に泣かせて?」

智くん
どうして ひとりで泣かせてくれないの?
あなたにこれ以上泣き顔見せたくなかったのに

うそ
ありがとう 来てくれて
側にいて欲しかった

側にいて 智くん








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