【マギ】 A Trip to MAGI World
第8章 Premonition
〈紅覇side〉
「はっ、やあ!」
「ふっ、とぉ!」
おー、二人とも頑張ってるなぁ。
「わっ!?」
「やぁ――!」
カン…
真愛の剣を青珠が弾いた。
「やったぁ~」
「うー、負けちゃった」
仲良いなぁ
「やっほ~」
「紅覇皇子!!」
「お早う御座います!」
相変わらず男臭い武官たちだ。
「おはよー。おーい、青珠!」
「はいっ!」
もしかして、という顔をした青珠に笑いかける。
「青舜、帰ってきたよぉ」
言った瞬間、青珠は顔を輝かせた。
「本当ですか!?い、行ってきます!!」
「いってらっしゃい。」
「転ばないように気を付けなよー」
こういうとこはすごく子供っぽいよねー。
「ん、真愛は行かなくていいの?」
「…後で行きましょうかね」
呆れたように笑う真愛。
「…ふーん」
綺麗な女だと、改めて思う。
「…その髪、邪魔じゃない?」
「そうなんですよ~。顔にかかっちゃうので」
じゃあ、結んであげよう。
「えっ、紅覇様?」
「ちょっと、動かないでよぉ」
ツインテールを外す。
「こういう髪型、煌帝国じゃ変に目立つよ」
「やっぱり…。そうですよね」
すごく柔らかくて、細い髪だなぁ。
「そういえば、真愛っていくつ?」
「17歳です」
「え、そうなの?同い年じゃん」
「そうなんですか~」
なんか、ちょっと嬉しいな。
「…はい、できた」
手鏡を真愛に渡す。
「わぁっ!」
高い位置にお団子を2つと、残りの髪で三つ編みを2つ。
「煌帝国風だし、顔にかからないだろ?」
「はい。それにすごくかわいい…。上手なんですね!」
真愛が振り返って、笑った。
「…まあ、僕こういうの得意だしぃ」
「いいなぁ。…ありがとうございます!紅覇様」
紅覇様…か。
「紅覇でいいよ」
「えっ?」
「同い年だから良いじゃん。あと敬語もいらないよ」
「いいんで…いいの?紅覇」
「…良いって言ってるじゃん?」
「それじゃあ…改めて、よろしくね!紅覇」
「…ん、よろしく、真愛」