【マギ】 A Trip to MAGI World
第6章 Departure
〈真愛side〉
「真愛飲まないのぉ~?」
「うん、明後日は出発だし、やめとくよ」
「そっか~、なら仕方ないね!」
二度目の宴。
やっぱり、盛大!
ごちそうがいっぱいだ~
「あ、真愛ちゃんだ」
「おーい、真愛ちゃーん!」
あら、かわいい女の子たち。
「こんにちは」
「こんにちは!ねぇ、歌って!」
「歌ってください!」
あ、そういえば今日歌えなかったんだった。
「いいよ!」
私がそう言った瞬間、太鼓や笛の音が止まった。
私、そんなに声大きいのかな?
何歌おうかな…
♪ 私は旅立つの 遠い 遠い 国まで
今 見えている星空と あの国の 星空は
どんな 違いが あるの
離れたくない 友達もいる
残りたいと 思う私もいる
今ここにいるあなたは あの国にはいない
それを 不安に 感じてしまう
だけど 私は決めたの もう逃げないわ
ずっと 甘えてなんて いられない
旅の途中で どんなことや どんな人に 出会うとしても
ひるまないわ 強くなって 大きくなって
また 会いに来るから 待っていて ♪
気づいたら、私は歌っていた。
私が知らない歌を。
自分で、この歌を、作ったんだ…
歌っていた記憶はある。
だけど、まるで違う誰かの記憶のよう。
まさか…?
「はぁ~っ、すごいなぁ、真愛ちゃん!」
「感動しちゃいました!」
「あっ、あぁ。ありがとう!」
考えたってわからないよね。
「真愛ちゃん、どこかに行っちゃうんですか…?」
「うん」
「絶対?もう決まったことなの…?」
「そうだね…。でもね、またすぐに会えるよ!」
もうちょっとマシな慰め方はないのかな…。
「あの、私フランソワです。」
「あっ、私ブーケだよ!」
ど、どうしたんだろ、急に
「そうなんだね。えっと、わたしは真愛だよ」
って、知ってるか。
「私達、魔導士なんだ!」
「へぇ!そうなんだ!」
「はい!それと、12歳です!」
「そうなんだ!」
な、何だろう?
「だからね、12歳で魔導士のブーケとフランソワのこと、忘れないでね!」
あ、そういうこと!
「もちろん!」
「また会えますよね!約束です!」
「うん!約束!」