第16章 嫌がらせ
ーー笠松視点ーー
昼休み
購買でパンを買い牛乳と一緒に森山と昼食を食べていた。
あれから、やっぱり水瀬はどことなく元気がない…
すごく疲れているような顔をしている時がある。
黄瀬に聞いても何もないって言うが…
俺は日に日に明らかに無理している水瀬を心配していた。
今日の練習もどことなくボーとしている時があって、何か悩んでるんじゃねえかと思うが…今日聞いても「何もないです」とだけ返されそれ以上何も聞けなかった。
「なあ、笠松。」
「なんだよ。」
「最近、聖知ちゃん、元気なくないか?疲れてるっていうか落ち込んでるっていうか…」
「俺もそれは気になっている…本人に聞いたが何もないとしか答えなくてな…」
「そうか…何か力になれればいいんだが…恋人として……
「Σな…なんでそうなんだよ!そんな妄想ばっか言ってると水瀬にも愛想つかされるぞ。」
「笠松、ヤキモチか…ってあれ聖知ちゃんじゃないか?」
森山も毎日のように水瀬に口説いてるせいか水瀬の変化には気づいているようだった。
何が恋人としてだっ…!
水瀬の中で悩んでることがあるなら言ってほしいが…
そう思っていると森山が窓から水瀬を見つけたらしく女子3人とどこかに向かって歩いている様子だった。