第16章 嫌がらせ
ーー放課後 バスケ部ーー
ーー笠松視点ーー
放課後、水瀬の様子を見ていたが、やっぱりいつもと何か違う…
妙に沈んでるつーか…元気がないように見える…
「黄瀬、ちょっといいか。」
「笠松先輩、なんすっか。」
「今日、水瀬に何か変わった様子はなかったか?」
「…はぁ!?俺から聖知っちの様子聞き出して何企んで…」
「いいから言え!」
「……特に何もないっすよ。昼休みに担任教師から呼び出されていたくらいっすね…」
「…そうか…」
黄瀬に聞くと特に変わった様子はなかった。
思い過ごしならいいが…
水瀬のことは心配しながらも練習が再開されその日は何事もなく練習を終えた。
ーー笠松視点終了ーー
ーー1週間後ーー
あれから毎日嫌がらせはエスカレートしていて正直疲れていた。
今日も朝練が無事終わり昼休みになると涼太は宿題を忘れたため先生から職員室へと呼び出されていた。
なんか、毎日のように先生に怒られているような気がする…
「ねえ… 水瀬さん、昨日はどうやって逃げたの?」
「ちょっと一緒に来てよ、すぐ済むから。」
「来ないと…優等生の貴女ならわかるわよね?」
「…………」
涼太がいないことをいいことに3人は私に絡んできて半ば強引に腕を掴まれて使われていない第3体育館へと歩いて行った。