第16章 嫌がらせ
「待てよ。話はおわってねえだろ。」
「バスケ部をやめろって言ってんだよ。」
「涼太に近づかないってこの場で誓えよ。」
「ごめんなさい、これ以上無意味な話には付き合えません。あと、こんなとこ呼び出さないで教室で言ったらどうですか。
バスケ部は辞めるつもりはありませんし、私は涼太のためにマネージャーとして入ったわけではありません。」
私が立ち去ろうとすると3人は前に立ちはだかり相変わらずくだらない話ばかりしている。
いつも思うけど涼太のいない所で私にこんなこと言うのは涼太に嫌われたくないからだろう。
文句があるなら正々堂々言えばいい。
これ以上は話に付き合っていられない。
「っ…!待ちな!」
「っ…!」
グループの女の1人が水がたまっているバケツを私に水をかけてきた。
水がたくさん入っていたのか全身ずぶ濡れになってしまった。
「ふん、いい気味、これで済むと思うなよ。」
「涼太に今度近づいたら今度はどっかに閉じ込めるから。」
「涼太に話したらもっと酷い目にあうから、明日から覚悟しとけよ。」
私がずぶ濡れになっているのを見ると優越感にひたったのか満足そうに笑いその場から去っていく。
「これじゃあ…このまま…戻れないな…」
ため息をつくと少しその場に座り込んだ。
わかってたはずだけど、やっぱり辛いな…
でも、言いたいことは言ったし、後悔はしてないけど…
私はしばらくしてから保健室に行き水を勢いよく出し過ぎてずぶ濡れになってしまったと嘘をつき偶然替えの制服が残っており着替えさせてもらい教室へと戻った。