第58章 初恋の再会
「聖知…もう大丈夫だ…怖い思いたくさんさせて本当に悪い…」
「ッ……ごめん…なさい…私のせいでッ…」
「…聖知は悪くねえだろ、謝んな…」
「でも…私のせいで…幸男さん監禁までされて…」
「ッ…なんでその事…誰かに聞いたのか…?」
「ッ……」
なかなか涙が止まらず…泣き止まない私を幸男さんは優しく背中を摩ってくれる。
泣いてもただ困らせるだけなのに…幸男さんに怪我がなくて安心したら涙が止まらなかった。
「……動画で…幸男さんが監禁されている動画を花宮が見せてきて……」
「…あいつ…ッ…」
涙を拭いながら、動画を見せられた話をすると、幸男さんの抱きしめる力が強くなった。
「聖知のせいじゃない…だから自分を責めるな」
「でもッ…私…これ以上幸男さんに…」
「迷惑かけたくないって思ってんのか…」
「……いつか…取り返しのつかない大怪我をさせてしまったら…私…きっと後悔します…」
「…………」
私のせいじゃない、責任を感じる必要ないと言われても気が晴れることはなかった。また…今日みたいな事が起きて幸男さんに怪我をさせてしまうくらいなら……
1人でなんとかするしかない…
そう思っていると幸男さんは突然私の頬に両手を添えて上を向かせた。
幸男さんは怒ったような真剣な表情で私を見つめていて目が離せなかった。