第2章 笠松幸男
「俺を知ってるのか?」
「は…はい…私…中学でバスケ部のマネージャーをしていて…月バスでよく記事に名前が乗っていたので…」
「バスケ部か…その制服たしか帝光中だったよな?」
「は…はい」
そう返事をすると笠松さんの顔がほんのり赤くなり隠すようにそっぽを向きまた軽く咳払いをした。
「…さっきの…」
「え?」
「お礼とか…別にお礼じゃなくていい。連絡先…教えてもらえるか…?」
「え…?」
「い…嫌なら別に…いい。」
笠松さんは途切れ途切れに自分の顔を背けたまま会話を続けた。
「笠松さん…これでいいですか?」
「あ…ぁあ…サンキュー。」
小さな紙に自分のメールアドレスと電話番号を記して笠松さんに手渡した。
「あの…私も笠松さんの連絡先聞いてもいいですか?」
「っ…///ぁ…ぁあ…ちょっと待ってろ。」
メモを渡す時笠松さんの指が軽く手が触れると笠松さんはメモを受け取るとすぐ引っ込めて連絡先をお互いに交換した。