第58章 初恋の再会
––花宮side—-
「……おい…お前らいつまでついてきてんだよ……」
「いやぁ〜暇だから花宮について行こうって思って」
「どこに行くんだよ…えらい遠出するんだな…」
イベントが行われる公園の駅へ着くと俺は足を止める。
ストーカーのように原とザキが後を着いてきて苛立ちを覚えるが、今回は絶対話すまいとそのまま目的の公園へとやってくる。
「「……ただの公園じゃん」」
目的地に着くとバカ共2人が声を揃えて言うと、ついに俺のイライラが爆発した。
「おい…ついてくんなって言ってんだろっ!ぶち殺すぞ」
「まぁまぁ…で…?
わざわざ電車使ってまでなんでこの公園にきたの…花宮…」
「おっ…これじゃねえか?
ストバスの…」
「えっ…花宮…ストバスの大会に出るためだけにここへきたわけ?」
「それ以外は……他になさそうだな…」
ザキがスマホを取り出し、今日のイベント情報を原に見せる。
俺が好き好んでこんな大会わざわざ出るわけねえだろっ…
ザキのはバカだから、その情報で納得して帰んだろ…
原は、その情報を見てもピンと来なかったらしく馴れ馴れしく俺の肩に手を回してきた。