第58章 初恋の再会
笠松side
聖知を俺の部屋に連れてくると間髪入れずすぐに抱きしめちまった…
俺の腕の中で頬を赤く染めた聖知がいつもより数倍可愛くて…
触れたい…キスしたい衝動に駆られる…
昨夜から我慢してるせいか…わかんねえけど…
聖知に触れたくてたまんねえ…
昨日から暴走気味の自分を理性で何とか制して、あまり聖知を視界に入れず話していると聖知のある言葉にすぐ我に返った。
『……私と面して会話するのが…嫌…ですか?』
慌てて振り向くと、不安げな表情をした聖知が俺を見つめて再び自然と顔が熱くなる。
やべえ…落ち込んでのに…可愛すぎて…マジでまともに見れねえ…
なんかいつもより…色気があるっていうか…
しかも変な誤解させちまってるし…
再び目が合うとまた目を逸らしてしまい、今にも自分自身で押さえている理性が爆発しないことを願いながら、改めて聖知に向き直りそっと手に触れた。
「変な態度とって不安にさせて悪い…ただ…今ちょっとやばいんだ…」
「……どうかしたんですか…?」
「っ……聖知が…」
「……?」
ゆっくり事情を話そうと思っても、聖知が俺により近づくと心拍数が上がっているようにドキドキが止まらない。聖知の手が俺の手を握り返すのを感じると押さえていた理性が崖が崩れるように限界なのを感じる。
気づいたら聖知の手を引いて抱き寄せ、唇を重ねていた。