第58章 初恋の再会
「んんっ…ふぅっ…」
聖知の舌と自分の舌を絡めしばらく堪能するとゆっくり唇を離した。
聖知の頬は赤く染め上げ、黙ったまま恥ずかしそうに俺から顔を逸らしている姿に昂る気持ちが強くなる。
「あんま、誘うような事言うと我慢できねえからな…」
「っ…幸男さん…って……いえ…なんでもありません…」
俺から聖知の頭を撫で、自分の言葉や行動が誘っているか知ってほしくて再び聖知に伝えた。聖知は何か俺をじっと見ると何か言いたそうにしたかと思えばすぐに言うのをやめる。
「な…なんだよ…」
「いえ…なんでもないです。」
「途中でやめただろ。」
「朝ごはんできてますので…早く下に行きましょう?」
「聖知…話逸らすな。」
聖知は頑なに何を言おうとしたのか話そうとせず渋々リビングに降りていった。
ぜってえ…今日聞き出す
俺が…何なんだよ…
朝食を食べ終え、母さんと後片付けをしている聖知に声をかけようと思っても母さんに『今から聖知ちゃんの時間は私のものよ!』と早々に聖知と寝室に入ってしまい入室禁止とまで言われ弟たちと頭を抱えた。