第58章 初恋の再会
「幸男さんっ……その…き…着替え…取りに行って良いなら…今夜も泊まりたいです。あの…一緒に手繋いで…寝てくれますか…?」
「聖知…ソレ……反則だろ……」
「えっ…きゃっ…!」
聖知が恥ずかしそうに話す姿に理性の糸がプチっと切れた音がした。思わず身体の熱が下半身に集まるのを感じる。
聖知からの誘うような言葉に我慢できなくなり、その場に聖知を押し倒した。
「へっ…ゆ…幸男さっ…ダメっ…」
「誘ったのは聖知だろ…一緒に寝てくれませんかって…」
「さ…誘ってませんっ…」
「…………」
俺は聖知から中々退かなかった。
今は母さんや弟たちがいるとわかってはいても理性が切れるような事言われれば我慢なんかできねえ…
しばらく沈黙が流れると、俺は聖知から退いて抱き起こした。
聖知がホッとしたような表情を浮かべているのを見ると、俺が諦めたのかと思ってんのか…妙に仕返しがしたくなりそのまま抱き寄せて前触れもなく唇を奪った。
「っ…んんっ…っふ…」
「………」
すぐに舌を口内に割り込まると俺から離れようとする聖知を離さず壁に押し付けキスを続ける。
逃げ場がないにも関わらずまだ逃げようとする聖知を見ると両手首も壁に縫い付けるように押さえそのまま舌を絡ませる。