第58章 初恋の再会
「……今日、泊まれよ。母さんたちいねえし…」
「っ…え…でも…」
「全然ゆっくりできなかったし…俺の家から学校行けば良いだろ。それに…昨夜の…埋め合わせしてくれるよな…」
「っ…ゆ…幸男さんっ…朝から何言ってっ…」
唇を離すと聖知の頬に触れる。
母さんや弟に聖知を占領されて2人でゆっくりする時間がなかなか取れず正直フラストレーションが溜まってる。
昨夜は軽く暴走しちまったが…今日から母さんと弟たちは泊まりでいない。さらに、赤司や桐生さんの件があってから聖知の精神状態が心配で気が気じゃなかった。
久しぶりに聖知を抱きたい。
俺からの誘いに聖知はさらに顔を真っ赤にさせ、話をそらそうと俺の腕の中から逃げようとする。
「こら…逃げんじゃねえ…」
「に…逃げてませんっ…」
「言っとくが俺だって…結構勇気がいるっていうか…恥ずかしいんだからな。」
聖知と付き合い始める前は手を繋いだり、笑顔を見るだけでドキドキしっぱなしで初めてデートした時なんか顔もまともに見れない状態だった。
でも、聖知と付き合って初めてキスして…あの日の夜、身体を重ねてから聖知にもっと触れたい…自分でも奥手だと思っていたが…今では理性など吹っ飛びそうになるくらい、聖知に迫ることまでしちまう。