第57章 温もり
「聖知…」
「っ…ひゃっ…ゆ…幸男さっ…ダメっ…」
唇がゆっくり離れると、笠松は首筋にキスを落としそのまま舌を這わせる。頬を赤く染めた聖知が離れようと抵抗してもその場に傾れるように押し倒される。
「本当はシてえけど…今日は我慢する。」
「あの…言葉と行動が違うような…」
「………少しだけ……触りてえ…」
「っ…だ…ダメですっ…誰か来ますからっ…」
笠松は触れたい気持ちと葛藤しながら、我慢しようと思っても聖知の胸に視線がいき息を呑む。スキンシップ程度に触れたくて組み敷いてる状態から退かず聖知の頬に触れ、触れたい気持ちを伝える。
いつ笠松の母親が来るかわからない状況に、聖知は恥ずかしそうに顔を逸らして拒否すると頬に触れた笠松の手はそっとナイトドレスのリボンを解いていた。
「っ…ゆ…幸男さんっ…本当にっ…ダメっ…」
「聖知…」
シュルッとエメラルド色のリボンが解かれ、聖知は笠松の手を止めようとすると耳元で囁くように自分の名前を呼ばれビクッと反応する。
「んっ…幸男さっ…今は…ほんとにっ…」
「嫌ならそんな顔してんじゃねえ…」
「っ…んっ…」
そのまま再び首筋に舌を這わせながらナイトドレス越しに胸を優しく撫でると聖知の身体はビクッと敏感に反応する。
頬を赤らめ聖知は強く拒否することができなくて、瞳を潤ませた表情に笠松自身もさらに行動がエスカレートしていきナイトドレスのボタンを外し始めた。