第57章 温もり
聖知が風呂に入ってから、幸大や幸也が眠る自分の部屋に戻ると、母さんの言う通り、2人はパジャマを着ていつ敷いたのか布団で包まって寝息を立て眠っている。
聖知が泊まれることになったのは安心したが…
案の定、母さんは大はしゃぎして聖知に変なこと言わないか、迷惑かけないか頭が痛くなる。
俺もつい、聖知がどこで寝るか…取り合っちまったし…
本当なら……家に2人っきりで……
俺はさっき聖知とキスしたことを思い出し、自然と顔がニヤけちまう。母さんが渡したワンピースを着た聖知の姿を妄想しちまって…気がついたら無性にキスしたくなって口付けていた。
「そういや…明日の話してねえな…」
俺は明日の朝の話をするために緩んだ顔を引き締め、しばらくしてから1階に降りて浴室前で待つ事にした。
別に覗いてるわけじゃねえし、ここで待つくらいいいだろうと…自分で自分を言い聞かせているとドアがそっとゆっくり開く。
「……っ…ゆ…幸男さんっ…!」
「っ…お…おう……っ…お…遅かったな…」
淡い色合いのミントグリーンのナイトドレスを着た聖知が出てきて一瞬見惚れてしまい、反応が遅れた。
っ……すげえ、可愛い…
前のピンクも似合ってたが、今回の色合いも…
…というか…ナイトドレスってどれもこんなに露出高いのか…?
俺は、自分でも顔が熱くなるのを感じながら、聖知の姿をマジマジと見つめ、自然に胸元に目がいってしまう。
ピンクのナイトドレスも胸元が空いていたが、今回も聖知にもっと近づけば胸が覗けそうなデザインに無性になぜかドキドキする自分がいる。
じっと、見つめたままでいると聖知から不安そうな声で俺に言葉を漏らした。