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【黒バス】何度でも貴方に恋をする R18

第56章 真実






「……さて……本題に入る前に…
 …笠松様…そろそろ…睨むのをやめていただけますか…」



「俺は信用してねえ…
 味方ですって言って…すぐ信じられるわけねえだろ…」


桐生は私たちを応接室へ案内すると、紅茶のティーセットを持って戻ってくる。幸男さんは紅茶を淹れている桐生の行動をジッと睨みつけていた。



幸男さんが信じる事ができないのも当然だと思う。
話があると呼び出したにも関わらず、試すようなことをされて…味方だと言われても私自身も正直…信じられない。




「聖知…少しでも不快になったら言え…
 すぐこの部屋から出る。」



「っ…はい…ありがとうございます…」



顔を俯かせていると、幸男さんは私の手を繋ぎ落ち込まないよう配慮してくれる。ゆっくり頷くと桐生のコホンっと咳払いが聞こえる。





「やれやれ…信頼は0どころか…マイナスに等しいですね。」



「私は正直…まだ信じられない。
 今までのことを考えると…
 何か…騙そうとしているんじゃないかって思ってしまう。」



「まぁ…そうでしょうね。
 最初はお嬢様に対して悪意はありましたから。」



「…………」



「そうですね…ただ味方だと言っても…
 信じてはもらえそうにないので…
 順を追って話をしましょうか…」



悪意と聞くと不安な気持ちになり…幸男さんと繋いでる手に力が自然と入る。桐生は眼鏡を外すと、応接室に備えられている1人掛けの椅子へと座る。

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