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【黒バス】何度でも貴方に恋をする R18

第55章 証し






「お嬢様…無駄なことはおやめ下さい。
 なぜ…そこまでなさるのですか?」


「笠松先輩を連れてきてって言ったのは…貴方でしょ…
 話をするんじゃなかったのっ…!」


「……ええ…そうですよ。
 ですが…笠松様はお嬢様が心から本当に…
 信頼することができますか?」


「どういうこと……何が言いたいの…」


無理に屋敷に入ろうとする聖知を見て、桐生は驚く反面呆れていた。


あれほどこの家を嫌い、屋敷を出て行ってから少しも寄り付かなかった聖知に対し、ここまで変わったのは笠松の良い影響だと内心悟るが、桐生は目を伏せるとすぐに厳しい顔付きになる。





桐生は笠松と聖知が一時的とはいえ、別れてしまった時から笠松を疑っていた。

聖知から別れを切り出したとはいえ…簡単に別れを受け入れる笠松に失望し仲が再び戻ったとしても、桐生自身は笠松を許してはいなかった。



桐生の言葉の真意がわからず、聖知は困惑していると「ついてきてください」と桐生は告げ、ニコッと微笑み歩いていく。



「…………」



聖知は桐生について行こうか迷ったが、扉は開かずビクともせず…鍵を取られてしまった今、施錠されている扉を前に何もすることができない。


聖知は扉の方を振り向き、笠松を心配していたが…桐生の後へとついていき歩いていった。


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