• テキストサイズ

【黒バス】何度でも貴方に恋をする R18

第55章 証し




「……涼太?
 どうしたの…」



ガチャッ





「…………」




「……涼太…?」



桐生だと思っていたら涼太が資料室にやってきて、私の言葉が終らないうちに鍵を閉める音が室内に響く。






「聖知っち……
 ごめん…ここに先生は来ないっすよ…」



「どういうこと…?」



「俺……」



「…?」



涼太は深呼吸すると、嘘をついて私を資料室に呼び出したことを話始める。


言いかけたまま何も答えない涼太に首を傾げると、私を見つめると側まで近づく。







「実は、宿題忘れてばっかりいたら…
 ここの掃除当番に当てられちゃって…
 聖知っちに…手伝ってほしいなぁって…」



「…まさか…
 それで嘘ついて呼び出したの?」



「だって用事あるって…言ってたじゃないっスか…」



涼太は唇を噛み締め、真剣な顔をしたと思ったらフニャッと笑いながら表情を崩し、嘘をついた理由を話し出す。





まあ…
少しおかしいとは思っていた。




用があるなら、桐生は私に直接連絡するはずだと…





「手伝ってあげたいんだけど……
 今日、どうしても…
 大切な用事があって…
 明日も掃除はあるの?」



「……いや…今日だけっスよ。」



そう言うと、涼太は悲しげな表情を浮かべて笑っているように見えた。


掃除が割り振られたことがそんなに嫌だったのか…
普段、反省文を書かされたり、怒られてる姿を見たことはあるけど…


ここまで落ち込んでる涼太を見るのは初めてで少し心配になる。

/ 793ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp