第12章 海常高校バスケ部
「ッ…水瀬。少しいいか?」
「はい。なんですか?」
自己紹介が終わり笠松先輩に呼び止められて近づくと笠松先輩は顔を赤らめながら咳払いをしていた。
「後で部室とか細かく説明したいから放課後空いてるか?」
「はい。では、放課後体育館前で待ってますね。」
「ぁ…ぁあ…じゃあ…後でな?」
私が笠松先輩と放課後の話をすると涼太面白くないのか腕を引っ張り歩いていく。
ーー笠松視点ーー
ーー体育館 自己紹介中ーー
毎回毎回新入部員はたくさん入部してくるが大抵はハードな練習量についていけず辞めていく者が多い。
果たして今回は何人残るか…
「帝光中出身 水瀬聖知です。マネージャーとしてサポートできるよう頑張ります。よろしくお願い致します。」
水瀬が挨拶するとその笑顔にしばらく固まってしまった。
ッ…/// やべぇ…間近じゃないのにドキッとしちまった…
それは俺だけでなく遂行していた同期まで顔を赤らめている。
「おい…」
俺はそいつに小声で軽く声をかけると慌てたように続きが始まる。
最後に黄瀬の自己紹介が始まった時、聞いてもいないことをベラベラ喋りだし挙句の果てには水瀬を抱き寄せたからイラっとして俺は黄瀬をしばいた。
案の定、舐めた態度とるから一喝してやるとそのまま言い返すことなく自己紹介が済みふと水瀬を見ると感動したような表情を浮かべ優しく微笑んでいた。
ーー笠松視点 終了ーー