第54章 協力者
「そういや…聖知…
赤司の言ってた1ヶ月後って…
洛山は京都だろ…
また…会いに来るってことか…?」
「…わかりません…
IHはまだ先ですし……
もしかしたら、何か用事があって…
東京に来るのかもしれないですね…」
赤司君の言っていた1ヶ月後…
電話で返事を聞く事はしないだろうし…
また、練習試合で東京に寄った時に来るのかな…
赤司君が再び私の前に現れるのは間違いないということ…
きちんと話ができるだろうか……
もし…練習試合の日みたいなことが起きたら……
「聖知……
考えすぎんなよ…」
「っ…!
…はい…//」
私の思考を読み取るように、幸男さんは私の頭をポンポンと撫で優しく手を握ってくれる。
「とりあえず…まずは澄香さんに連絡取った方がいい…
婚約破棄の話がどこまで進んでるか…」
「そうですね…今日連絡してみます。」
そういえば…お母さんがアメリカに戻ってから連絡していない。
元気…かな……
今日の夜電話して見よう…
そう考えていると幸男さんは言葉を続ける。
「あと…今度赤司と話す時…俺も一緒に聞く。
赤司から連絡あったら必ず言えよ。」
「っ……はい…
ありがとうございます…//」
私は幸男さんの言葉に頷き、一緒に居てくれる事にすごく嬉しくて心が落ち着いていくのを感じる。
校内だということも忘れて…繋いだ手を握り返し幸男さん肩にもたれかかる。
「っ…///!」
幸男さんは顔を赤らめ、恥ずかしそうにしながらも私の肩に手を回し…優しく頭を撫でてくれる。
体育館で涼太をよくシバいている様子をいつも見ているだけに…優しく甘えさせてくれる姿にギャップを感じ幸せな気持ちに浸っていた。