第54章 協力者
「あんな顔って…?」
「っ……わかるだろ…///」
「ちょ…本当に誰かっ…来ますから…
と…とりあえず…離れっ…///!」
近くで誰かの笑い声が聞こえて私は離れようとすると、幸男さんに後頭部に手を回され唇を奪われる。
「っ…//////」
「そういう顔とか…笑った顔も…
他の男に見せんな…
俺といる時だけにしろよ…」
唇が離れると、誰が見てるかわからず、恥ずかしさから顔を赤らめ、再び抱きしめられるとギュッと幸男さんにしがみつく。
当たり前すぎて忘れていたこの感覚…
温かくて…力強くて…嫌なこと忘れさせてくれる
幸男さんの腕の中で寄り添い安心するようにお互いしばらく抱きしめ合っていた。
「…そうか。
でも…本当に大丈夫か…?
考える事は必要だ…でもな…
まずはゆっくり休んだほうが…」
「大丈夫です。
問題をなくすのは大変ですけど…
やっぱり、いつまでも悩んでも…
仕方ないかなって…
それよりも前向いて進まないと…
何も変わらないと思うので…」
「…そうか。
聖知が大丈夫っていうなら…
俺はそれを信じる。
でも、ちょっとでもしんどい時は
ちゃんと言えよ?」
私は、幸男さんに今自分が考えていることを話した。
朝落ち込んでいたこと…
完全には吹っ切れたわけじゃないけど…
赤司君のこと
これから自分がどうすべきなのか…
幸男さんは優しくて…私の昨夜の様子の件もあり自分のことのように心配してくれる。私はまず、赤司君の事を幸男さんと話し合う事にした。