第11章 入学式
ーーー笠松視点ーーー
入学式前
とうとう俺も高3…これが最後のチャンス
必ず日本一になってやる。
あいつがいないのは残念だけどな…
俺はただ水瀬聖知のラインの文字を眺めていた。
「笠松。そんなに恋しいのか?」
「…は?」
「聖知ちゃん、残念だったな。」
「ばッ…‼︎ちげえぞ!たまたまライン開いたら水瀬の名前が出ただけだ!」
「隠すな。隠すな。一緒のチームにはなれなかったがまた会えるだろ?」
「うっせーよ!別に俺はッ…」
画面を見てたら森山に見られていた。
今日1日この件で絶対弄られるハメになる。
そんな話をしていると入学式の時間になり体育館へと向かった。
進行役「新入生代表、水瀬聖知.。」
…………⁉︎⁉︎⁉︎
今、なんて…?
俺は信じられず壇上に上がった女子をみるとそれはまぎれもなくさっきまで想像でしかなかった水瀬聖知が海常の制服に身を包んでいた。
ーーー3年A組ーーー
「笠松…聖知ちゃん海常だったのか?」
「いや…俺も知らなかった。」
正直秘密にされてることより海常に来てくれたことの方が嬉しかった。俺が軽く笑むと森山が覗き込んできた。
「なんだよ…」
「ライバル多いと思うが頑張れよ。」
「うっせーよ‼︎関係ねえって言ってんだろ‼︎」
「そうか?なら、さっそくデートに誘わないとな。」
「入学そうそう変な事ぬかしてんじゃねえ‼︎」
森山は俺をからかいスマホでデートスポットを検索している。
毎度毎度のことだが…
俺はイラついて新しい教科書で森山を殴った。
昼からはたしか部活総会…
どうやら今年は騒がしい部になりそうで嬉しい半面苦労しそうだとため息をもらした。