第11章 入学式
ーーー黄瀬視点ーーー
「はぁ…結局俺1人っすか…」
海常高校。
今日は入学式で門をくぐると案の定周りの女の子は俺に視線を写し声をかけてくる。
これが聖知っちだったら文句なしなのに…
俺は、張り出されたクラス表を名簿も見ず確認してクラスへと向かった。
ーーー1年A組ーーー
はぁ……
教室着くなり女の子が俺の元に集まる。
…ほんと退屈すぎて死にそうっす…
俺は心の中でそう思いながら女の子たちに適当に愛想笑いを浮かべ入学式の時間へと迎えた。
離れた場所に聖知っちがいるのを気付かずに……
ーーー入学式ーーー
はぁ…校長の話長いっすね……
俺は欠伸を手で隠しながら入学式のパンフを見ながらつまんなそうに辺りを見渡した。
次は…新入生の代表の話っすね…
どうせ…ガリガリのガリ勉君の首席くんみたいな奴だったりして…
早く終わって、さっさとバスケしてた方がマシっすね……
進行役「では、新入生代表挨拶。新入生代表水瀬聖知」
「はい。」
「え…?」
聞き慣れた名前。斜め後ろから聞き慣れた声が聞こえて後ろを振り向くと海常制服に身を包んだ聖知っちがいた。