第53章 警告※
試合開始後…第2Q–––
海常–洛山
30–45
試合の流れは完全に洛山。
赤司はまだ何もしていない。
有効な局面にただパスを出しているだけ。
やはり、キセキの世代という呼び名は伊達じゃない。
どの選手もその名に相応しくシュート、ドリブル、ディフェンスどの技術も素晴らしく海常は黄瀬を中心に得点を取っていた。
そして第3Q–––
洛山側からのボールで、赤司はゆっくり歩きながらドリブルをして近づく。
「…もう十分だ」
「っ…!」
「少々がっかりだ…
聖知はなにが良くて…
お前に惹かれたのか…
全く理解できないな。」
「…お前にとやかく言われる事筋合いはねえよ。
あと上級生に対して言葉にもっと敬意を払え。」
「この僕に命令する気か…?
小太郎や玲央にも対応できないお前が…
どうやら…思い知らせる必要があるみたいだな。」
「っ…!」
赤司は笠松の言葉に今まで以上に冷たく冷酷な表情で睨みドライブで笠松を抜く。しかし、笠松は赤司の動きを読み抜かせないように立ちはだかる。
「どけ」
「あ゛っ…!?
1年坊のくせに調子乗んなっ!」
「いや、僕の命令は絶対だ」
赤司は眼を見開かせ笠松を睨みつけると高速でドライブを切り返すと笠松はアンクルブレイクされてしまい座り込み動けなくなる。
「お前に…聖知は相応しくない…」
笠松を抜いた場所からシュートを打ち座り込んでる笠松を見下ろし冷たく言い放つ。