第53章 警告※
「マジかよ…赤司が主将…」
「1年だよな……」
「嘘だろ……
入ってまだ1、2ヶ月だろ…」
試合直前、赤司が上半身のジャージを脱ぐとユニフォーム番号4番が全員の目に映る。
試合を観戦する海常バスケ部員の目に驚愕と同時にレギュラー全員不平や不満がない様子に異常さを感じる。
「今日はよろしく…」
1年が主将……
はっきり言ってありえねえ…
それもあるが…
なんだ……
つい最近まで中坊だった奴の貫禄じゃねえだろ…
コートに入った赤司に笠松が近づき試合前の握手をするため手を差し出す。
「その握手は…受けることはできません」
「っ…!
なんだと…」
「…僕は今…貴方と面して…
不愉快…極まりない気分だ…
この試合を通して…証明しましょう…
彼女に相応しいのが僕であるということを…」
「っ……!
なるほどな…そういうことか…
こっちこそ負けるつもりはねえ…!
試合も…聖知の事も。」
赤司は冷たい目で笠松を睨み淡々と言葉を告げ、話ながら聖知を横目でチラッと見る。
笠松は赤司の態度を見て聖知と付き合っている事実を既に知っていると悟り口角をあげ赤司の好戦的な態度に迎え撃つように睨み返す。