第51章 笠松家の夕食
「おい…お前らな…
食事中にあんまベタベタ…男が甘えんな…」
「そんなこと言って…幸男も…
聖知ちゃんに頭撫でて欲しいんでしょ?」
食事中に聖知にベタベタ甘える弟たちに笠松は苛立ち…注意すると笠松の母親の言葉にお互い顔が真っ赤になる。
「Σっ…なっ//////!?」
「っ…え…///」
「全く…まだまだ子供なんだから…」
「っ…//////」
「Σっ…そ…そそ…そんなんじゃねええっ//////
や…やめろよっ…聖知が本気にするだろっ…」
「お姉ちゃん…兄ちゃんも撫で撫でするの?」
「兄ちゃん…バスケ頑張ってるから…
いい子いい子する?」
「え…えっと…//////」
改めて聞かれると聖知は顔を真っ赤に染めてなんて返事したらいいかわからず…黙り込んでいると…笠松の母親は幸也君と幸大君を諭すように言葉を続ける。
「ほらほら…お姉さん困らせたらダメでしょ?
聖知ちゃん、ごめんなさいね…
幸男が子供ぽくって…」
「なっ…なんで俺のせい何だよっ…!」
賑やかな笠松家での夕食はとても楽しかった。
誰かとテーブルを囲みながら食べる食事は…
すごく美味しくて…
…1人で食べていた味気ない食事とは全然違う…
笠松先輩の違う一面が見れて……
るみさん、幸也君、幸大君も素敵な人たちばかりで…
楽しいひと時を過ごさせてもらった。
でも…それは束の間の幸せだった…
…私は…自分の運命と向き合わなければいけない…
その日は少しづつ近づいていた……
この時の私は…まだ知る術もなかった…