第51章 笠松家の夕食
「あ、お姉ちゃんだ!」
「お姉ちゃん!」
「Σっ…//////」
「幸也君、幸大君、こんばんは。
もう少しでご飯できるから待っててね?」
カーテンを開けると幸也君と幸大君は一目散に聖知の方に駆けてきてギュッとエプロン越しに抱きつく。
笠松は聖知のエプロン姿を見てみるみる顔が真っ赤になり持っていた月バスを落としてしまい…聖知は食器を机に置き月バスを拾う。
「笠松先輩…落としましたよ?」
「Σっ…あ…あぁ…//////」
「あの…ど…どうですか……?」
「っ…い…いや…///
……っ……///」
っ……やべえ……
めちゃくちゃ可愛いじゃねえか…///
似合いすぎだろ……
くそっ……家じゃなかったらっ…///
抱きしめて…キスしてぇっ……
笠松は耳まで真っ赤にして聖知の姿を直視できないでいた。
普段下ろしている長い髪はポニーテールでまとめ、薄いピンクのエプロン姿が清楚かつ可愛すぎて言葉に詰まっているとカーテン越しに覗いていた自分の母親と目が合う。
「な…なな…何だよっ…!」
「せっかく聖知ちゃんが見せにきてくれたのに…
何か言うことはないの?」
「う……っうるせえっ…!
っ……聖知…に…似合ってる……///」
「っ…///
ぁ…ありがとうございます…」
自身の母親が近くにいるせいか…素直になれず……何も伝えないでいると、「そろそろ戻りますね?」と少し寂しそうに幸也君と孝大君に手を振って聖知はキッチンに戻ろうとした。
…笠松は焦ったように照れながら…聖知の手を掴み引き止めると…エプロン姿をチラチラ見て感想を伝えると聖知も照れたように嬉しくなり笠松に優しく微笑む。
「っ…ぷっ…」
「っ…!
…わ…笑ってんじゃねえ…!///」
一部始終を見ていた母親が普段見たことない息子の姿に堪えるように肩を震わせ笑い…恥ずかしさに顔がますます赤くなり一喝する。