第9章 過去※
ーーー黄瀬視点ーーー
黒子っちが去った後聖知っちが倒れて俺は急いで聖知っちを医務室へと運んだ。
「貧血ですね。少し横になってゆっくりしてたら良くなります。」
良かった……
でも、聖知っちが貧血で倒れるなんて見たことないっす…
もう少し早く助けてあげれば…聖知っちも倒れずに済んだかも………
俺は聖知っちの顔を覗き込み医務室の先生が手当てをしてくれた聖知っちの手首に包帯が巻かれていて手を握り返すとふと聖知っちの首元に目がいき唖然とした。
「…花宮……」
聖知っちの首筋に赤い痕つまりキスマークがつけられていた。
そこだけではなく身体の露骨部分にも付いていてまるで花宮の所有物の証でも現すかのように感じた。
許せない……
俺が必ず守る……聖知っちには手出しさせないッ……
ーー黄瀬視点終了ーー
「ん……涼太…?…ここどこ……」
「医務室っすよ。聖知っちあの後倒れて…」
「そう…なんだ…ごめん……」
「聖知っち…なんで花宮なんかと一緒にいたんすか?」
「………それは…」
私は涼太に花宮と廊下でぶつかったこと花宮の嘘を信じて付いて行ってしまったことなど事の経緯を説明した。
涼太は話してる間も拳を握りしめて悔しそうな表情を浮かべていた。