第9章 過去※
「フハッ…良かったな…お前らこの女に感謝しろよ…そうやって元気でいられるんだからな。」
「…どういう意味ですか…」
「さあな…その女にでも聞け。」
「待てよ……二度と聖知に近づくな。」
「ふはッ…そいつは約束できねえな。こいつは俺の玩具だ。俺が暇を潰すためのな…玩具っていうのは壊れるまで遊ばねえと面白みがねえだろ?」
「ッ……」
「黄瀬くんッ……」
テツくんがどうにか涼太を押さえて殴ぐりあいにはならずに済んだ。花宮が去ると悔しそうに涼太は唇を噛み締めてテツくんは花宮をずっと睨んでいた。
「聖知さん…大丈夫ですか?」
「…大丈夫……ごめん……」
「黄瀬くん、僕は赤司くんに報告してきます。医務室に付き添ってあげて下さい。」
「テツくんッ……わたしは大丈夫だよ。体育館にもどろ?」
「大丈夫じゃないです。聖知さんは…まず…怪我を手当てして下さい…。それにそんなに無理しないで下さい……赤司くんには医務室にいると伝えておきます。」
「………うん…ごめんね…」
「謝らないで下さい。ゆっくりか休んで下さいね。黄瀬くんお願いします。」
「…わかった…」
テツくんに言われるまで怪我してるのに気づかなかった。
手首を拘束されて思いっきり引っ張りして手首が擦り切れて血が流れていた。
それに…なんだか…めまいがする………
私はそのまま意識を手放した。