第48章 学力テスト
昼休み
「それで…どこが…わからないの?」
「ん………全部わかんねえっす…
Σっ…いっ…痛いじゃないっすかっ…!」
「…真面目にやれ!」
学校の学習室を借り、黄瀬の勉強会が始まり英語の教科書を開くと英文を見ただけで黄瀬は頭を抱えて苦笑いしながら言うと笠松に殴られる。
「なんで…笠松先輩まで…
聖知っちだけでいいのに…」
「お前と2人っきりになんかできるわけねえだろ」
黄瀬は殴られた頭を摩りながら聖知と2人ではないことに不満を持ちムスッとした表情を浮かべている。
黄瀬は聖知が英文の説明しているのを愛おしく見ているのを笠松は観察し黄瀬が聖知に気持ちがまだあると察し睨みつける。
「じゃあ…これは…この訳であってるっすか?」
「そう。じゃあ…この問題も同じように訳してみて。」
「…………これでいいってことっすか?」
「正解…じゃあ…このページから同じように訳してみて…」
黄瀬は普段授業中よく居眠りをしている。
授業をきちんと聞いていれば赤点も取ることもなかったはず。
要点さえ押さえて教えれば応用問題でもスルスル解いていく。
「やっぱ聖知っち教え方上手いから…すぐ理解できるっすよ。」
「居眠りばっかりしてるから…
これなら…自分で勉強すれば…
大丈夫なんじゃない…?」
「…それじゃ…嫌っす…
やっぱ…聖知っちに…」
「っ……触んな。」
英語の教科書を閉じ…黄瀬は聖知の手に触れようとすると笠松は黄瀬の手を払いのける。