第48章 学力テスト
「学力テスト…ですか?」
「あぁ…成績には関係ないテストだが……
海常では赤点取ったら2週間部活禁止…
さらには、夏に2週間の夏季講習に参加必須。
その講習が…IHの日程と重なっている。
だから…今日、部員に中間テストの結果表を…
持って来るよう伝えた…
中間で赤点もし取ってたら…危ういからな…」
「なるほど……
でも、学力テストって…
今まで今まで習ったおさらいみたいな感じだから…
みんな大丈夫ですよ。」
「…だといいんだがな……」
学力テスト…
個人の学力を測るためのテスト。
成績には関係ないけど…運動部に力を入れてる海常は赤点ラインもかなり低くく設定されているため講習どころか…赤点になる部員などいるはずはないと聖知は安心していた。
レギュラー 黄瀬涼太の…
中間テスト結果表を見るまでは…
「聖知っち……
話が…ちょっと…いいっすか…?」
「………話って…何…?」
教室に行くと直ぐに黄瀬が近づいて周囲に聞かれたくないのか小声で手招きして廊下へと聖知を誘う。
聖知は一瞬迷う。
屋上で笠松と仲直りしてから黄瀬とは話しておらず…
黄瀬の気持ちには答えられないため距離を置こうか…
考えていた…
もし…その話であればキッパリ断ろうと思い廊下に出ると黄瀬から1枚の紙を裏返しにしたまま無言で渡される。
「……これ……中間テストの……結果表…?」
「…………」
「……Σえっ……⁉︎⁉︎
り…涼太……この…結果って…間違い…
じゃ…ないの……?」
「………間違いないっす…」
黄瀬から渡された中間テストの結果表には信じられない点数がつけられていた。