第46章 すれ違い
「……お父さんは、お母さんと別れたことがあるの…?」
「……そりゃ……何回かある……」
「じゃあ…自分に非があって相手を傷つけてしまった時はどうやって仲直りしたの……?」
「謝ればいいだろ?
互いに歩み寄って謝れば仲直りできるはずだ。
聖知は…本当は…笠松と仲直りしたいんだろ…?」
「…………」
聖知は考え込むとどうしたらいいかわからず「謝ればいい」と聞くと自分が改めて独りよがり、相手の気持ちを考えていないことがよくわかった。
私はするべき事をしていない…
もし…それで許してもらえなくても謝りたい……
万が一許してもらえるなら……
笠松先輩の側にいたい…
「……仲直りしたい…」
「……そうか……聖知がそうしたいのなら…俺は何も言わねえよ。……さて…もう時間も遅いし早く寝ろ。」
「うん…おやすみ…」
ベッドの中に入ると、改めて笠松からのLINEを開く。
そこには…聖知を責めるメッセージなどは一切なかった。
「聖知と会って話がしたい。
俺を許してくれるなら…
明日の昼休み屋上で待っている。」
メッセージを見た瞬間聖知の目から涙が溢れてもう一度やり直したい…心が痛くなるほど笠松に会いたい気持ちになり笠松にLINEで連絡した。