第45章 今は1人でいたい
「………っ!」
昼休み…聖知は教室に戻ると…LINEの通知、笠松からメッセージが来てると知り開けようとすると黄瀬や笠松に言われた言葉が頭に引っかかる。
『笠松先輩は…俺に……もう聖知っちの事は…関係ないって…』
『聖知の気持ちはよくわかった…これからは…黄瀬に守ってもらえよ……』
「…………」
開けようとした手を止めてスマホの画面を閉じる。
聖知は…笠松先輩からのメッセージで同じような事が書かれているかもしれないと思い…その日はメッセージを見ずに鞄にスマホを直した。
「聖知っち……さっきは…ごめん……
俺…急すぎて……」
「………ううん…ごめん…私も…感情的になってしまって……気にしないで……」
黄瀬は屋上から帰って来るとすぐに聖知の座っている席に近づいて真剣な表情を浮かべて謝る。
黄瀬は聖知の言葉を聞いて…しばらくは時間が必要だと思い…昼休みに自分がモデルの仕事中にあったハプニング話や…休日にあった笑える話などした。
なるべく聖知が笠松の事を考えないように…一日でも早く笑顔で笑えるようにそう願い…黄瀬は話を聞いている聖知を愛おしむように見つめていた。