第9章 過去※
「すいません、…ご心配おかけしました。」
「黒子…? もういいのか? ……#NAME1#はどうした…?」
「赤司君、心配おかけしました。#NAME1#さんがどうかしましたか?」
「ハーフタイムが入ってから黒子の様子を見てきてほしいと頼んだんだが…」
「いえ、さっきまで医務室にいましたが誰も来ませんでした。」
ハーフタイムから15分経過していて黒子のいる医務室に#NAME1#は行っていなかった。赤司は嫌な予感がして立ち上がり相手チームを観察した。
「花宮真はどこだ…?」
「ベンチにもいないっすね…#NAME1#っち……まさか…」
「っ…痛ッ…なにすんのよっ…」
花宮に案内されて連れて行かれるとそこは使われていない処置室だった。花宮に突き飛ばされて部屋に入れられガチャと鍵を閉める音が後ろで聞こえた。
「本当に馬鹿な女だな。俺の言葉1つで信じるとはな…」
「どういう意味……騙したんですか…」
「信じる方がおかしいだろ?まあ、今日はお前の馬鹿さ加減に免じてラフプレーは無しにしてやる。 ただし…それには代償が必要だよな?」
わたしを見下すように鼻で笑い冷酷な笑みを浮かべていた。
信じられる相手でもないのに私は信じてのこのこついて来てしまった。私が悔しそうにしているとラフプレーはしないと約束してくれた。
代償……
その時花宮の顔は私を馬鹿にするような目ではなく飢えた獣まさに狩りの時間、私が花宮真に恐怖する時間が始まった。