第44章 駆除
「くっ……俺……何が……」
「おはようございます。」
「テメエっ…っ…!?
何だ…これ……
おい!…教師がこんなことしていいのかよ!」
「弱い犬ほど良く吠えると言いますが…うるさいですね…」
小林の目が覚めると桐生はニッコリ微笑み、拘束されているとわかると大声をあげて桐生に怒鳴るように喚き散らす。
「おいっ!…早く俺を離したほうが身のためだぞ!
こんなことして…お前クビになるからなっ…!」
「おや…そうなんですか?
なら……貴方のやってることはどうなるんですか…?」
「……は…?」
「本日、1人の女生徒を暴行未遂、傷害、窃盗。及び過去事件の余罪…そして飲酒…喫煙もしてますよね…?……今の貴方を学校に報告すれば退学になります。」
クスッと桐生は微笑むと今まで小林がやってきた事実を述べ、それを聞いている小林は事実を知っている相手を睨みつける。
「…はっ…!
学校に報告しても…俺は退学にならない。
それどころか…クビになるのはあんただよ。
俺の親はな……」
「小林製薬株式会社。ご両親は社長と副社長をされているんですね。今までの貴方の起こした暴行傷害事件はご両親が権力を行使して警察に揉み消してもらってるらしいですね。」
「……わかってんなら早く離せよ…
今なら許してやるよ……
先生の人生めちゃくちゃになりたくないんならな…」
「………では……こういうのはどうでしょう…
もっと強い権力が相手ではどうしますか…?」
イキがっている餓鬼相手に桐生は小林に近づき耳元で囁くように告げるとニコッと微笑みいつ拝借したのか小林のスマホを開いて電話をかける。