第43章 諦めない
「そりゃ使うだろ。
俺、抵抗されるのが1番嫌なんだよ。
劇薬だからすぐ効いて、ヤろうとしたら…
黄色い頭の餓鬼が邪魔して殴りかかってくるわ…
笠松にあの女が頭怪我したのは…
俺のせいとかクズ呼ばわりされるわ…
…こっちは不完全燃焼だぞ…おかしいだろ?」
「………お…おい……」
小林の話を聞いている同じ部の部員は背後にいる瑛一が鬼の形相で怒りを露わにしておりそれを見ている部員は後退りする。
「…あ…?……なんだよ。」
「おかしいのはお前の頭だろ。」
「…っ…!
だ…誰だ…おっさん……」
「……おっさん…ねぇ……
海常(ココ)も質が落ちたなぁ…
お前みたいな野獣を野放しにしてるなんて……」
「は……?
おっさん、不審者か?」
「お前…サッカー部の小林ってやつか…?」
「……だったらなんだよ。」
「…やっぱりお前か。来い…暴行罪で警察に突き出してやる。」
指をボキボキ鳴らしながら聖知を暴行しようとした男を殴り飛ばしたい気持ちでいっぱいだったが…相手は未成年。
素性がわかると小林の腕を掴み引きずるように連行しようとする。