第42章 波乱
「………それの何が……悪いんですか…」
「…?…なんか言った?」
聖知は笠松を軽んじる発言やバスケを馬鹿にするような言い方に怒り小声で小林を睨みつける。
「小林先輩…私は笠松先輩と一緒にいて…
つまらないなんて思ったことは一度もありません。
私は…笠松先輩がバスケをしている姿が好きなんです。
デートしたいから付き合ってるわけじゃありません。
バスケに打ち込んでる笠松先輩の力になりたいんです。
一生懸命やってる人を蔑むような言い方はやめてください。」
聖知はそう伝えるとこれ以上好きな人を侮辱するような男と会話したくないと思い小林から背を向けバスケ部の部室付近で待つことにして離れようとした。
「あ、そう。じゃあもういいや…」
「ッ…!…ッ……」
感情のない声が背後から聞こえると後ろから首を抑えるように拘束されてハンカチで口元を覆われると変な薬品の匂いを嗅がされ聖知を気を失ってしまう。
今は昼休み
体育館付近には人気はなく…気絶した聖知を使われていないボロボロの体育館倉庫へと古びたマットの上へと放り投げゆっくりと扉を閉める。