第42章 波乱
「おい…笠松…離せって言ってんだろっ!」
「うるせえッ!
お前ッ…2度と聖知に妙な事してみろッ…
許さねえからなッ!」
笠松は教室に着くと小林を突き飛ばすように離して胸ぐらを掴んで睨みつけながら大声で怒鳴りつける。
俺は、1限目が終わると小林を追いかけるように後をつけた。
案の定、1年の教室まで向かっているのに気づき、怒りを覚え急ぐように後を追いかけた。
途中、監督に会ってバスケ関係のことで話をしていると時間をロスしてしまい…慌てて聖知の教室へ向かうと小林が聖知に迫っているのを見てブチ切れすぐに引き離した。
小林にとっては、女と付き合うのは遊びと同じだ。
「飽きたら捨てる」と言う話は、俺が1年の頃から何度も聞いてきた。
聖知を傷つけるのは誰であろうと許さねえッ…
「なんだよ…キスの1つや2つ大したことじゃねえだろ?それとも…笠松…聖知ちゃんとまだキスもしてないのか…?」
「お前に関係ねえだろ!
もし…まだ聖知に近づくんなら…
そん時は容赦しねえからなッ!」
予鈴と共に笠松は小林の胸ぐらを離して自席へと戻る。
だが、小林は諦めるどころか…どうやって笠松から聖知を奪うことができるか考え不敵な笑みを浮かべていた。