第42章 波乱
「誰も聞くなんか言ってねえだろ。
そうだなぁ…まずは…惚れさせて……
ヤッて飽きたら返してやるよ…」
「ッ!!」
「ッ…え…小林…お前…まさか…笠松の彼女と……」
小林は怒鳴ってる俺に少しも悪びれる様子はなく、それどころか…挑発するように薄笑いを浮かべてニヤニヤしながら俺を見上げていた。
花宮といい……小林といい…
なんで……
そうやって…聖知を……
傷つけようとする奴ばっかりなんだよッ…
「……ふざけんなッ…!
俺がそんな事させねえよッ…」
俺は拳を強く握り、小林の胸ぐらを掴むと後ろから森山に止められる。
「笠松ッ…!
そんな奴放っておけッ…小林…
さっきから少しは自重したらどうだ…
…聞くに堪えんぞ…」
「恋愛は自由だろ…?
まぁ…俺に惚れない女はいねえよ。
楽しみにしとけ…笠松…」
俺は小林を睨みつけると予鈴が鳴り教室に教師が入ってきて自席へとつく。
俺は…聖知を信じている。
聖知は外見で判断はしない…
内面をなによりも大切にしている。
好きになるはずがないとわかってるからこそ…
強行手段をとりかねない奴から…俺が守らないといけねえ……
もう泣いてる聖知を…見るのはたくさんだッ……
小林を聖知には近づけさせねえ……
俺は聖知が心配すぐにバレないようにLINEで連絡をした。
だが…聖知から来た連絡は俺の予想を超えるものだった。
ーー笠松視点終了ーー