第42章 波乱
ーー笠松視点ーー
ーー教室ーー
今日……授業…
起きていられる自信がねえ……
自主練と早朝の練習がハード過ぎて…俺は机に今突っ伏している。
森山も同様に突っ伏して何かブツブツ言ってるが突っ込む元気もねえ……
「小林…今日やけにゆっくりだな。」
「ちょっと…愛しのハニーに朝の挨拶にね…」
「いや…この間…他校で彼女できたって言ってなかった?」
「あぁ……
アレは飽きたからいいや…」
朝から…胸糞悪い会話が聞こえて顔をあげる。
クラスメイトの声と小林だ。
こいつ……俺に聞こえる声で……ッ……
まさか……ハニーって……聖知に会いに行ってたのかッ……
「お前なぁ……
で…愛しのハニーが新しい彼女か?」
「いや…なかなかガードが固くてねぇ…
でも…簡単に落ちない女の方が面白いだろ…?
すぐ好きになる女にも飽きたし。
…それに…聖知ちゃんって…
結構イイ身体…」
「…おい…さっきから聞くに堪えねえんだよ…
小林…聖知には近づくなって言ってんだろッ…!」
『誰に口説かれても…告白されても…幸男さん以外……好きになることもッ……愛したりも……しませんッ』
最初は…俺の家で…聖知が言ってくれたことを思い出し何も言わずに我慢しようと思っていた。
小林が俺を挑発してんのは…わかっていた…
でも………
好きな女を軽視されたり…卑猥な目で見られて晒されるのを黙ってるわけにはいかねえだろッ…!