第41章 新コーチ
「トロっとして美味しいから食べてみてよ。」
「………ッ……う…美味い…」
「でしょ…?」
「聖知…そういや…どこで料理覚えたんだ…」
「最初、壊滅的に何もできなかったから…本見て覚えたかな…」
料理を食べながら他愛ない会話を楽しみ食事を終えた。
明日も早朝から練習があるため早めに就寝する事にすると瑛一の方から聖知に声をかける。
「聖知…明日も……早く出んのか…?」
「明日は約束してないけど………」
「なら…明日早く出るぞ……俺がいる間は短い………短期間でできるだけの事を指導しねえといけないからな…」
「………お父さん……なんか…そういう風にしてる方がカッコイイよ。」
瑛一は真剣な表情で各選手のデータをまとめて分析していた。いつもの過保護の父よりバスケに熱心な父を見て聖知は幸せそうに微笑む。
「ッ…ば…馬鹿ッ…///
俺がカッコイイのは当たり前だろ…!」
「…いや…いつもは………ちょっと…
子供みたいだし……」
「ッ…!
どこが子供なんだッ…!」
聖知の笑顔を見ると瑛一は娘が可愛くて笑顔を見ると胸が締め付けられる気持ちになり顔を赤くする。
それも束の間、子供扱いされると拗ねたように聖知の敷いた布団の中に入り拗ねる。
聖知はきちんと話をしたことで、「少しはわかってもらたのかな」と感じベッドに入るとすぐに眠り一日を終えた。