第41章 新コーチ
「俺は…聖知とは…
真剣な気持ちで付き合ってます…
周りから変だと…
言われるようなことなんかしてません。」
「そういうこと聞いてるんじゃねえ…
俺が聞きたいのはッ…Σッ…痛えッ!」
「……コーチ…そういう話ここでしないでもらえますか。」
笠松はあえて…肯定もできないが…はぐらかすのも逃げているようで…堂々と今の気持ちを瑛一に伝える。
そんな中…いつからいたのか…
瑛一の後ろには腕を組みワナワナと怒っている聖知がいたのを2人は気づいていない。
自分がいない間に脅すような尋問のように彼氏に探りを入れている父親の頭をバインダーで叩く。
「な…何が…コーチだ……俺は…親としてだな…」
「コーチですよね……プライベート詮索しないでください。ここにいる間は父としてじゃなくて…あくまで海常高校のコーチとして接します。」
「な…なんだその他人行儀は…!…そこまですること…!」
「お!…瑛一!早いな…
ちょっと打ち合わせしたいから来てくれ。」
「え…あ…ちょ…先輩…今は…ッ…」
娘である聖知から他人に接するような発言に瑛一は顔を青ざめる。
そんな言葉をかき消すように監督の武内が体育館へとやってきて。瑛一を連れて体育館の外へと連れて行った。