第8章 信じろ
「え?」
「何言ってんすか⁉︎ こんなとこから飛び降りたら怪我するじゃないっすか!」
「うっせえな。他に方法はねえんだよ。その…俺が抱きとめてやるから…降りてこい。」
笠松さんが突然言い出した事に驚くと笠松さんは真剣に2階を見上げながら叫んでいる。
笠松さんは本気で…でも私は飛び降りることを躊躇していた。
「えっと…その……目つぶってもらえますか?」
「目つぶったら抱きとめられねえだろうが。」
「……いや…あの…私、今日スカートだから…。」
ここから飛び降りると笠松さんはおろか涼太、さつきちゃんにも下着が丸見えになると思い頬を赤く染めて飛び降りることも出来ず立ち尽くしていた。
「スカート?スカートがどうかしたんすか?」
「別に大丈夫だ。安心して降りてこい。」
「…そう言う問題じゃないでしょ‼︎2人とも女心分かってなさすぎです!」
笠松さんと涼太は真意を分かっていないらしく首を傾げて上を見上げているとさつきちゃんは察してくれたみたいで少し安堵した。
「フハッ…飛び降りろ?そんなことできるわけねえだろ?」
通路から花宮が歩いて私のいる方向へ歩いてくるのが見える。
やっぱり…これだけ叫んでれば来るか…
「もう逃がさねえよ。そこの入り口も塞いだ。たっぷり可愛がってやるよ…」
「……ッ」
目つきが違った。
さっきリネン室で襲われた時は私を玩具でも見るような目つきが…
今は私を獲物を見つけてどう狩るか見定めてみいるような怖い目つきだった。
瞳の中にどす黒い感情が見え収まっていた身体が震えだした。
「ハッ…ここまでご苦労なこった…。そこから黙って指でもくわえてろ。今からこいつの善がる声を聞かせてやるよ。」