第8章 信じろ
「はぁ……はぁ…」
従業員入り口からでるとそこは2階に通じる階段があった。
2階は瓦礫だらけって言ってたけど3階にでると花宮がいるかもしれない。
一か八か…2階に言ってみることにした。
「本当にボロボロ…」
瓦礫や壁もボロボロ、床が崩れている場所もあり3階の方がマシで特に道具のある部屋もなく逃げれそうな場所といえばまたもや窓だけであった。
「聖知っちー!」
ふと涼太の声が聞こえ窓の下を覗き込むと涼太と笠松さん、さつきちゃんがいた。
「涼太!ここ〜!2階!」
花宮にバレるかもしれなかったが叫ぶように言うと三人共上を見上げて気づいてくれた。
「今から行くっす!………あれ…開かないっすよ?」
「どけ。鍵が閉まってるみたいだしなんか扉の前に何か置いてるな。ここから入るのは無理だ。」
やっぱり…
1階は何かしら通れないようにしてたんだ……
助けが来ても入れないように……
「じゃあ、どうするんすか⁉︎」
「非常口も無理だ。となると窓か…」
「せしるちゃんがいるのってたしか2階ですよね…」
「なら方法は一つしかねえな。」
笠松さんは建物に入れないことがわかると何かを決心したようにわたしのいる方へ見上げて叫ぶように言った。
「水瀬! そこから飛び降りろ。」