第40章 初めてのプレゼント※
「(やべぇ……何も言い訳…思いつかねえ…)
「ッ…お…お父さん…笠松先輩…夜遅くなったから送ってくれたの…さっきはちょっと目にゴミが入ってたのを見てくれただけで…そうですよね…笠松先輩…」
「え…あ…そ…そうです。」
「………ゴミねぇ……こんな時間まで…嫁入り前の娘を連れ回してたのか……」
「まだ20時前でしょ……いいから…ちょっと入ってて…!」
「コラッ…まだ話はッ…!」
やばい雰囲気に聖知は笠松を庇うように慌てて作り話を繕うも瑛一はニヤリと笑って信じている様子がない。
拉致がないと思った聖知は瑛一を自分の部屋に押し込みドアを閉める。
「笠松先輩…また…あ…///」
「……また…明日な…///」
ドアを押さえている聖知に笠松がすぐに唇を重ね…すぐに離すとお互いに顔を赤くする。
軽く扉を一緒に押さえながら優しく頭を撫でて笠松はその場から手を振り去って行った。
「で……なんでお父さん……勝手に部屋にいるの……」
「合鍵持ってるから待ってただけだ…
聖知ッ…あいつと…その……ッ……
俺は…そこまでは許してねえぞ!」
部屋に戻ると瑛一は不機嫌そうに聖知だけ戻ってくると安堵する。
聖知の声がして、他にもう1人声がするのを感じ覗き穴から様子を見ていたとは言えるわけもなく…
キスなんかまだ早すぎる…父親として咎めようとしても…いざ…娘を前にするとうまく言えなくて冷めた目で娘に見られてるのを気づいていなかった。