第8章 信じろ
「ッ…嫌…近づかないでッ…」
花宮はそういうと私を壁際まで追い込んでくる。
「ッ…」
「もう逃げらんねーぜ?」
後もなく私は花宮を睨みつけ隙を見つけて逃げ出そうとした。
「バーカ。それで逃げてるつもりかよ。」
「離してっ…んんっ…」
花宮に壁に手を縫い付けられるように押さえつけられキスをされる。
「ッ…んっ…ふッ…」
力を入れようとして抵抗しても叶わず口内に舌が侵入してきた。
舌を絡ませられたり吸われたり口内の歯列をなぞり激しいキスをされる。
「ッ…」
「イイ顔だな…無理矢理キスされて感じたか?」
また、キスされるかと思うほどに花宮の顔が近くなり顔を逸らすと顎を掴み馬鹿にするような表情で見つめる。
ッ…絶対にキスとかされたくなかった…
なのに…ッ……
最低な奴…また同じ結果になるなんてッ…
!……あれって………
「おい…なんとか言えよ。」
「…これで勝ったなんて思わないで。」
キスされたことで少なからず思考の中でショックを受けると視界にあるものが映る。
私は花宮を睨み付けると力を振り絞って突き飛ばしてその反動で花宮は離れ尻餅をついていたが気にすることなく花宮が施錠した扉以外にその部屋には従業員入り口の扉があった。
私は鍵が開いていたことが幸いでその扉から逃げて内側から鍵を閉める。
これで少しは時間がかせげるかもしれない……
「あの…女…捕まえて…おかしくなるまで…犯してやる…」
突き飛ばされて1人部屋に残された花宮は飢えた獣のような目つきをして呟くよう