第40章 初めてのプレゼント※
聖知と笠松が、笠松宅に着いた頃には日は暮れて辺りは既に常闇が広がるように真っ暗になっていた。
「…ッ…幸男さん…//…晩御飯…食べたいものとか…ありますか?」
「……いや…聖知も…今日疲れただろ……それに……話が…ある…///」
2人は笠松の部屋に行くと、聖知は少し照れくさそうに晩御飯を作ろうと思い笠松に聞く。
昨日は晩御飯作れないまま結局寝てしまい…笠松本人が平気だと言っても何か栄養のあるご飯を聖知は作ってあげたいと思っていた。
笠松自身は、もちろん聖知の手料理を食べたい気持ちはあったが…
色んなことがありすぎて…聖知に無理してほしくない気持ちもあり…休んでほしかった。
それに…笠松は聖知に渡したい物があった。
笠松にとっては…女性に贈り物をするのは初めてで…いつもよりも緊張して聖知を見つめ、意を決して聖知の手を優しく握る。
「…話って…///…なんですか?」
「…ッ……いや…今日…水族館…行った…だろ…//
……気にいるか…わかんねえけど……
好きって……言ってた…ろ…///」
「え…///…これ…」
お互いの手が触れ合うとどちらも顔を赤らめ…笠松から水族館らしい水色のラッピング紙に包まれた林檎サイズのプレゼントを聖知は受け取った。
聖知は包装紙からあの楽しかった水族館の物だとわかるとプレゼントと笠松を交互に見合わせる。